踊り子の魔女 第五十三話:学校決定
「ここか?それともこっちか?。」
ペラペラと、資料をめくったりめくらなかったり。紙をつまんでヒラヒラする。
「はぁーーー。」
いいとこいっぱいあって悩む。
でも、一番に大切にしたいのは、精霊士として成長出来るところがいいよね。
「うん。じゃあやっぱりここかな。」
何だかんだで、最初にいいなと思ったところになった。やっぱり直感は大事だなぁ。
【セントリアーナ魔法学園】
魔法学園の中でも、屈指の学園。場所はイーリヤ帝国。
何より、数ある魔法学園の中でも、全ての魔法系統が学べる学園がこんなにも近くにあるなんて、行かないわけにはいかない。
しかも、かつてこの世界を救った英雄の一人が作った学校ってこともあり、恐ろしく長い歴史がある。何だかそれだけで、ロマンを感じてワクワクする。
やっぱり心躍るところに行くべきだよね。
そうと決まれば、善は急げ!
タッタッタッ。
部屋を出て、勢いよく階段をおりる。
「先生。行きたい学校が決まりました。」
「そうか、そうか。どこにしたんだい?」
「セントリアーナ魔法学園です。」
「いいね。あそこは幅広く学べるし、ここからもそお遠くない。いいところだと思うよ。」
「ですよね。歴史もあるって事なので、大昔の歴史とかも学べるかなって。」
「そうだね。あそこは、とんでもなく長い歴史があるから、原初の時代の事とか、伝説とか、神話とか、色々あるんじゃないかな。マリーが入学したら、私も一度行ってみようかな。」
!!ますます楽しみになる。
「それに、学校自体がとても有名だから、色んな場所から人が集まる。だから、色んな国の人に出会えると思う。しかも、どの種族も平等に迎え入れる場所だから、今よりも多くの種族に出会えると思うよ。」
「今より、多い、種族。」
頭の中に、クレアが浮かんだ。
ここへ行って、色んな人に出会えば、人間種以外に出会える。そうしたら、もっと色んな思想や、文化を知って、誰かがあんな風に、虐げられない世界に少しでも近づくかも。私は、もっと、知らないといけない。
「先生。私、セントリアーナ魔法学園に、絶対に入ります。今日から勉強頑張ります!」
「いい意気込みだ。意気込みはいいけど、空回りは良くない。だから、まず、受ける試験方法を選んで、そこに対して対策を練ろう。」
「試験方法って、ここに、筆記テストと、実技テストって書いてます。実技テストに関しては、実戦経験のある者のみ。ただし年齢によるって、なってます。私は幼くないし、実戦経験があります。つまり、筆記と実技の二つってことですよね?まあ、あとは、推薦ってありますけど、誰にしてもらえるのか分からないので、無しかなって。」
「この学園の推薦枠というのは、名のある魔術師が、誰かを推薦するという形なんだ。そして、マリーの師匠は割と名のある魔術師なんだ。だから、マリーは推薦をしてもらえる。だが、この推薦枠、有名魔術師の弟子が多い。実技だけとはいえ、はっきり言って難易度が相当高い。それに、毎年何人取られるかは分からない。……どうだいマリー、君はどちらの選択肢も取れるけど、どちらをとる?」
難易度が相当高い。でも、
「先生が、わざわざ私に、推薦してあげると言ってくださったと言うことは、私には、可能性があるということですよね?それに、挑戦しろとも言いたいんですよね?」
先生がニヤリと笑う。
「さすがマリー。わかってるじゃないか。その通り、この私が三年かけて育てたんだから、実力を試すまたとないこの機会を、みすみす逃す訳には行かない。嫌だと言っても、受けさせるつもりだったよ。何より、推薦枠での入学は、一目置かれる。それにね、初めての場所で、一人で生活する君が正直心配なんだよ。だから、何か少しでも箔をつけて、周りから舐められないようにしたいんだ。」
びっくりした。いつも本当によく私のことを考えてくれる先生だけど。こんなにしんみりと語るのは、初めてかもしれない。
先生の気持ち、無下にはできない。それに、この話を聞いて私はワクワクしてしまった。
「先生。任せてください。必ず、推薦枠で合格します!」
行くっきゃない!自分の実力を試すんだ。
「ここから半年、もっともっと術を磨きます!シェシェ、半年追い込むから、よろしくね!」
『当然。マリーのためなら、なんでもやるから。』
「いい意気込みだ。よし、じゃあ、久しぶりに特訓と行きますか。」
「はい!」
必ず、合格して、先生の自慢の弟子になる。
私は新たな目標を果たすべく、拳に力を込めた。
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