踊り子の魔女 第三十八話:原因は体力じゃない?
「うーん!いい朝。走るにはいい天気。」
軽くストレッチをしながら、走る準備をする。
走るといっても、知らない土地なので、なんとなく行って、同じ道を戻ってくるだけだけど。
最近は踊ってなかったし、なんだか体がなまっているような気がするんだけど、まあ何とかなるでしょう。っと、無理は禁物。今回本当に反省したから、同じ過ちは繰り返さない。
にしても、原因が体力じゃないって言われたからって、何もしないのも、もやもやするから走ろうとしてるだけなんだけどね、だからこれはそんな本格的な訓練じゃない。
そう、遡ること今日の朝。倒れる原因と、それについての対策を先生に相談したときのことだ。
***
「結論。マリーは体力がない訳では無い。昨日のあれは今まで魔力を使ったことない体に、一気に魔力が流れてしまったからだ。まあ、魔力酔いの一種。知恵熱みたいなものさ。」
『まあ、勢い余っちゃったってやつよ。』
「うう、不甲斐ない。」
「これに関しては、体を魔力に慣れさせるしかないから、今まで通り修行を続けて慣れるほかない。ただ、今後はこんな無理はしないこ。といいね。」
『そうそう、今後は私も厳しくいくから。マリーが倒れないようにしっかり監督する。』
「シェシェまで……。まあ、ありがとう。私も今回のことで、ふかーく反省したので、今後はこのようなことがないように、しっかりと自分の体調を気にかけます。」
「よろしい。というわけで、そもそも体力は関係ない。何なら、マリーはダンスを披露してお金を稼いでいたし、今回の登山でも、そこまで疲れていない様子からして、体力に問題はないというのは証明されている。本当にただの魔力酔いだ。それと、もう一つ可能性があるとすれば、色んなことが一気に起こったことによる、精神的パンクだ。どっちか、もしくは両方だね。」
「そうなんですか。え?じゃあ特に何か体力づくりがいるっていうわけじゃないんですか?」
「そうだよ。全く必要ないと思うよ。」
「そうですか……。そう、でも、なんか、何もしないのもなぁ。」
「はは。だったら、別に走ったり、筋トレしてもいいよ。関係はないけど、精神的にはいいと思うからね。それももちろん無理しないこと。」
「はい。無理しません。では、今日は走ってきます。自分の気持ちのために。」
「自分がやりたいならそれがいい。さてと、とりあえずご飯を食べようか。」
***
と、いうような感じで、私は体力に問題があるのではなく、ただ魔力に酔っただけのようだ。
とはいえ、昨日は丸一日寝ていたし、しばらくダンスをしていないのもあり、体のなまりの解消のために、走ることにした。
『ねえ、本当にやるの?別に必要ないのに?』
「やるよ、精神衛生上必要な気がするから。それに今日だけだし。あ、そうだ!ついでに後でダンスもしようよ。晴れてていい天気だしね。」
『!やるやる。じゃあ頑張ってきてね。戻ってきたら教えて。』
「うん。じゃあ行ってきます。」
『気を付けてね。』
シェシェが手を振ってくれる。
それを見て、振り返り地面をける。いい天気!今日は絶好の運動日和だ。
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