踊り子の魔女 旅支度 その七
「よし!」
「おはよう。」
「おはようマリー、パン焼いてるわよ、ジャムは何にする。」
「ありがとう。先に顔洗ってくる。」
「本当に一緒に行くのかの確認。家族以外と一緒に生活できるか不安な気持ち。」
「大丈夫?大丈夫。」
「ブルーベリージャム、一番好きでしょ。これ食べて、今日も頑張るのよ。」
「うん。シェシェにしっかり、自分の気持ちを伝えてくる。」
「そうそう。何事も聞いてみないとわからないからね。さっ、冷めないうちに食べなさい。」
「では、張り切って!」
「ねえ。いる?」
「シェシェ!来てくれた。ありがとう。」
「また来るって言ったじゃん。」
「そうだね、そうだった。シェシェ、私ね話したいことがあるの。シェシェと旅に行けるのはうれしい。でも、家族以外と長い時間を過ごすことに不安があるの。気持ちに余裕がないとき、体調が悪くなったとき、シェシェと喧嘩しちゃったとき。どんな時でも、気を遣えなくなる時は来ると思う。そんな時、シェシェとはしっかり話し合える関係でいたいの。」
「大丈夫。わかってる。すぐに、お互い打ち解けるのは難しい。でも、今こうして思いを伝えられるだけの関係は、確かに築けてる。最初のころなんか、私全然しゃべってなかったじゃん。私も、言いたいことは言うし、マリーの気持ちも聞いていきたい。これから二人で、二人の関係性を作っていけばいいんだよ。私は、マリーのこと好き。」
「シェシェ。うう。泣くようなこと言わないでよ。でもとっても嬉しいよ、ちゃんと考えてくれて。こんなにしっかり答えてくれると思わなかった。本当にありがとう、いつかちゃんと姿を見て伝えたいよ。」
「いつか見える、絶対。」
「うん。あと、家族のこと、何度も聞いて悪いけど本当に大丈夫なんだよね?」
「うん。それは本当に大丈夫。......もし会いたいなら、見えるようになったときあってみてもいいよ。」
「え。え!本当に?いいの?」
「うん。見えるようになったらね。」
「頑張る。」
「じゃあ、今日はどうする?やめとく?」
「ううん。踊る。せっかくシェシェが来てくれたんだし。気分もとってもいいの。」
「じゃあ、今日もよろしく。」
「うん!じゃあ、せーの!」
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