踊り子の魔女 旅支度 その三
「こんにちは。」
「こんにちは。今日は時間ぴったりですね。」
「はは。この間は早く来すぎたので、今回は気を付けました。」
「それはありがとうございます。」
「それでは、今日の勉強を始めましょうか。」
「お疲れ様です。お茶をどうぞ。」
「ありがとうございます。いただきます。」
「神父様、今日はお話があるんです。」
「何ですか?......いつにもまして真剣な表情ですね。」
「私、旅に出ることにしました。」
「そうですか、ついに。おめでとうございます。」
「はい。ありがとうございます。神父様には小さいときからとってもお世話になって。本当に感謝してます。」
「お礼を言うのはこちらもですよ。長い間、欠かさず、勉強と手伝いをしてくれてありがとうございました。」
「お礼だなんて。手伝いも、魔法を教えてもらってるお礼でやってただけですから。」
「それはわかってます。ですが何より、マリーと楽しい時間を共有できたことに感謝しているのですよ。」
「神父様。」
「それに、旅に出るにはちょうど良いタイミングだと思います。」
「え、なんでですか?」
「そろそろマリーに伝えようと思っていたのですが、私がマリーの技術を上げてあげられるのも、限界が近づいてきました。なので、学校へ行くことを提案してみようと思っていたのです。」
「学校。」
「はい。ですがあくまで、マリーがより技術を磨きたければの話です。それに精霊については、私は何もしてあげられませんから。」
「でも、私旅に出たいんです。」
「わかってますよ。つまり、一度外の世界で、他の魔法使いにあってみてほしいのです。」
「他の魔法使い。」
「マリーは、人並みに魔法が出来ます。そしてこれからも伸びる可能性を私は感じています。だからこそ、より高いレベルを教えられる人に出会ってほしいのです。そして、その過程は重要ではありません。マリーが目指したいものを目指すために、大きな世界に出ることを、私は心から嬉しく思います。」
「神父様。私、精霊士になりたいんです。だから、旅に出て、師匠を見つけてきます!絶対!」
「はい。応援していますね。」
「じゃあ神父様、他の人にも伝えてくるので、これで失礼します。」
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